量的緩和政策の効果とは?アメリカを始めとする先進国が打ち出す政策を徹底解剖!

元証券マンが語る相場観

こんにちは!営業職研究所です。


今回は、量的緩和政策についてお話します


量的緩和政策という言葉の意味を、詳しく知っている人はあまりいないのではないでしょうか。
リーマンショックの後や、コロナショックの後にも非常に意味のあった政策です。
証券マンなら知っておくべきです。


経済を立て直す救世主となる量的緩和とは一体なんのことなのか。そしてその効果とはどのようなものなのか。徹底解剖していきます。

量的緩和政策とはなにか

量的緩和政策、という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
量的緩和政策は、株を上げるための政策だと思っている人も多いでしょう。
ただ、そんなにカンタンな解説で良いのでしょうか。


では、この量的緩和政策とは、いったいどのような意味なのでしょう。
紐解いていきます。いつもどおり、専門用語などの難しい言葉はカットします。

まずはじめに、世の中の経済のバランスを保つために、政策というものは存在します。
良いときも悪いときも、政策でバランスを保つようにしているのです。
どのように保つのかというと、お金の量をコントロールします。

よく、お金は経済の血液、と呼ばれます。
血液が止まると、人って死んでしまいますよね。
それと同じように、お金の流れが止まると、経済って死んでしまうんです。

まさにリーマンショックの後、それが起きました。
いつ、どこの会社が潰れるかわからない。
そんな世の中になってしまったため、銀行は誰にもお金を貸さない。
結果、お金の流れが止まってしまい、経済の崩壊へと繋がりました。

そこで、その止まったお金を流すために行われたのが、この量的緩和政策です。
血液のようにお金が流れるようになった結果、あふれたお金が株に流れ、株が上昇したという効果がありました。

量的緩和政策とは、金融政策のひとつです。
おいおい、なんだよ金融政策って?と思うかもしれません。

金融の世界で政策といえば、主に2つあります。
一つ目は金融政策、二つ目は財政政策です。


日銀などの中央銀行が行う政策が金融政策。
国が行うのが財政政策
、と考えればよいでしょう。

コロナ下で日本政府は、国民一人あたりに10万円の給付をしましたが、これはまさに財政政策です。
ここで給付されたお金って、国の財政から支払われますよね?ですので、財政政策になります。

一方、金融政策は中央銀行が行う政策です。たとえばマイナス金利政策がそれにあたります。
この日銀がおこなう政策の一つに、量的緩和政策というものがあります。

量的緩和政策をかんたんに言うと、お金をばらまく政策です。
どうやってばらまくのか??


市場にある国債を日銀が買って、その購入代金を売り手に払うことによって、
市場にお金を供給する=流すことになります。
まあ、売り手だの買い手だのという話は難しいので、簡単にします。
要は、お金をばらまく政策のことなのです。


医療の世界でいうと輸血です。輸血して血の量を増やすという政策です。
これにより、止まったお金の流れを強引に流すことができるのです。

量的緩和政策の仕組み

国債を持っている人たちって、ほとんどが銀行などの機関です。
その銀行が、国債を日銀に売ってお金をもらいます
そうなると銀行に現金が溢れます。
まさしく血液ですね。


現金が豊富ということで、信用力が改善し、お金の貸し借りがスムーズになり、
結果お金が流れる。

ざっくりいうとこんなイメージです。
それにより経済を活性化させようという政策です。
結果、株価が上昇する。そんなイメージです。

米国はこの政策により、経済の復活を遂げました。
ただその一方で、現金を思いきりばら撒いたので、世界のお金のバランスが崩れてしまいました。
今の世界にはものすごいお金が溢れています。


それを過剰流動性と呼びます。お金をばら撒きすぎて溢れすぎている状態のことです。
そのため、今の相場は過剰流動性相場と呼ばれたりしています。

ただです…

ここからは個人的な見解になるのですが、
お金をばら撒くことで株価が上昇するのは、ケースバイケースだと思います。
つまり、量的緩和=株価が上がるという解釈は違うと思います。

理由を説明します。


この量的緩和という政策はそもそも、銀行などの信用力を上げることで、経済を活性化させることだと説明しました。そのため、銀行が痛んで信用力が落ちている状態であれば、効果を発揮すると思います。

ただ、そうでない状態の時は、単なるお金のばら撒きでしかないです。

今はどうでしょう。

コロナの影響で銀行が潰れる!みたいな不安ってないですよね。
理由は、そうならないように、必要な分はお金を供給するように、中央銀行が動いているからです。

しかし現在、米国をはじめ主要国はリーマンショックの時以上に、
お金をばらまく量的緩和を行っています。


日本も2020年4月27日、国債の買い入れ金額の上限を撤廃する
という政策を発表しました。
先ほどの説明通りに考えると、あんまり意味がないのでは。。。と思います。
だって、世の中のお金の流れって、
リーマンショックの時と比べると、止まっていません。

血液、流れています。

なので、いま主要国が行っている量的緩和は、
単なるお金のばら撒きだと私は思います。

量的緩和政策の先に待っているもの

では、このお金のばら撒きによって、今後どのような世の中になるのでしょうか。

先ほど書きましたように、もうお金のバランスは崩れています。
ずーーーっと増え続けている状況です。
この溢れたお金の恩恵を受ける国はどこなのか…
それを考えてみましょう。

先ほど書きましたように、量的緩和とは銀行などの信用力を上げる政策です。単なるばら撒きとはいえ、ばら撒くごとに信用力は上がっていきます。信用力があるということは、その分お金を借りやすくなるということです。

そうです!!

この恩恵を受ける国。
つまり、お金を借りることで経済を回している国に恩恵がいくのです。
そして、その国はどこか。。。

そうです!

答えは米国です!!

米国はアメリカンドリームという言葉があるように、チャレンジを推進する国です。
チャレンジするためにはお金が必要です。お金を借ります。
また、国民もお金を結構借りる国です。
米国がVISAとかマスターカードなど世界のクレジットカード市場を牛耳っているのも、このせいです。
つまり、お金を借りて経済を回す国、リスクを取れる国がこの恩恵を受けます。

一方で日本。
日本は借金=危ない、怖いという国民性。
企業は、バブル崩壊などを経験し無借金経営が正しいという文化。
恩恵はあまりないです。リーマンショック以降の、経済成長率を見れば明らかです。
コロナの影響が出る前でも、日本の景気がいいと実感している人って少ないと思います。

そりゃそうです。
ばら撒いたお金は使われることなく、経済を流すお金になっていないのですから。
このように説明を聞くと、なんとなくしっくりくると思います。

よって、米国経済はここからコロナが落ち着けば、V字回復するでしょう。
そして株価は異常な上昇を遂げる可能性があります。
これをわかって、トランプさんはリーマンショック以上の政策を打っているかもしれません。
大統領選に向けて。
アメリカは金融政策だけでなく、財政政策もすごいですからね。

まとめ

以上のことから、量的緩和というものは株価を上げるものではなく、量的緩和の結果、経済が活性化され企業利益が上がるため、株価が上がるのです。

また、注意が必要なのは、量的緩和の副作用があるということです。
それはお金が溢れた結果、株や商品などの値動きの変動が大きくなってしまうということです。

コロナの影響で米国株が2000ドルとか1000ドル単位で動いていたのは、この量的緩和政策の代償です。量的緩和をすることで、変動幅が大きくなる。ここは注意点です。

運用する際は、この変動リスクを考えながらリスク管理することが大切です。

難しい世の中になってきましたね…

最後までお読みいただきありがとうございました。

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